メタン発酵と焼却のコンバインドシステムによって、
ごみが持つエネルギーを最大限活用します。
バイオガス回収プラントとは、燃えにくい生ごみや湿った紙などの有機性廃棄物を発酵させ、発生するメタンガスを利用してバイオガス発電を行うプラントです。再生可能エネルギーによる発電で、環境への負荷を低減しながらも高効率なエネルギー回収を実現します。
タクマは、バイオガス回収プラントとストーカ式焼却炉が一体となったコンバインドシステムを積極的に展開しています。 本システムを採用することで、廃熱ボイラからの蒸気を利用する「蒸気タービン発電」と、発生するメタンガスを利用した「バイオガス発電」の二種類の発電が可能となり、ストーカ式焼却炉単独での処理に比べ、より高効率なエネルギー回収が可能となります。焼却に適したごみは焼却炉で、メタン発酵に適したごみはバイオガス回収プラントで処理することにより、ごみが持つエネルギーを最大まで引出し、活用することが可能です。
「都市ごみのメタン発酵と焼却によるコンバインドシステム」は一般財団法人新エネルギー財団が主催する、平成26年度 新エネ大賞において「新エネルギー財団会長賞」を受賞しました。
タクマのバイオガス回収プラントは、高温乾式メタン発酵システムを採用しています。
この方式は、生ごみのみならず、草木類や紙類などであっても、メタン発酵させることができる、処理対象範囲の広いシステムです。
メタン発酵槽に送るごみは、破砕選別装置にて選別されます。この破砕選別装置では、収集ごみの中から、生ごみや草木類、紙類などと、メタン発酵不適物に自動で選別できるため、ごみの収集体制を変える必要はありません。
メタン発酵槽で発生したバイオガスを用い、ガス発電機によって高効率発電を行います。
破砕選別装置により取り除かれた選別残渣と、メタン発酵槽から排出される発酵残渣は、元の収集ごみに比べて発熱量が高く、性状が均一化されています。これらを、ストーカ式焼却炉で混合燃焼することで、高い熱回収率を実現します。
タクマは、2013年にメタン発酵と焼却によるコンバインドシステムを国内で初めて自治体向けに納入しました。これまでは発電が困難であった小規模な施設でも、高効率な発電とエネルギー回収を可能としました。 また、2016年には宮津与謝環境組合殿より、DBO事業として、コンバインドシステムの建設工事と約20年間の運営業務を新たに受注しました。
施設名称 | 南但クリーンセンター |
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発注者 | 南但広域行政事務組合 殿 |
竣工 | 2013年8月 |
施設規模 | ストーカ式焼却炉 43t/24h×1炉 バイオガス回収プラント 24t/24h×1系列 |
施設名称 | 宮津与謝クリーンセンター |
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発注者 | 宮津与謝環境組合 殿 |
竣工 | 2020年6月 |
運営期間 | 約20年 |
施設規模 | ストーカ式焼却炉 30t/24h×1炉 バイオガス回収プラント 20.6t/24h×1系列 |