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株主・投資家情報 IR

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Part2 事業環境と戦略

経営理念

創業の精神(1938年~)汽罐報国
経営理念(2006年~)

当社の創業者である田熊常吉は、1912年の「タクマ式汽罐(ボイラ)」発明により国内産業の発展に大きく貢献しました。1938年にはボイラを通じて社会へ貢献するという「汽罐報国」の精神を掲げ当社を創業。以来、当社グループは、この精神を継承し、あらゆる種類のボイラを手がけるとともに、ボイラで培った技術を活かして廃棄物処理プラントや水処理プラントなどの環境衛生分野へ進出し、エネルギーの活用と環境保全の分野を中心に事業を広げ、社会の発展と課題の解決に貢献してまいりました。当社グループの経営理念はこの創業の精神にあり、事業活動を通じて社会の長期的、持続的な発展に貢献することが、当社グループの変わらぬ価値観です。

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経営環境

自然災害の甚大化等、気候変動の影響が顕在化しつつあるなか、脱炭素社会の実現に向けて再生可能エネルギーへの期待はますます高まっており、また、公共インフラの老朽化に伴う更新・延命化需要など、当社グループの主要事業領域においては、足元では引き続き堅調な需要が存在しております。一方、中長期的には人口減少・高齢化等の社会構造の変化に伴う需要の変化、行政サービスの外部化(民間活用)の進展による包括委託の増加や、地域課題解決に向けたニーズの高度化・多様化など、事業環境は大きく変化していくものと認識しております。

タクマの第14次中期経営計画期間(2024-2026年度)と将来の事業環境展望を示す表。国内・海外の環境・エネルギー、民生熱エネルギー、設備・システム各事業におけるEPCとアフターサービスの需要予測を、矢印を用いた3段階の指標でまとめています。

第14次中期経営計画における市場環境の認識

経営戦略

長期ビジョン・中期経営計画

長期ビジョン(Vision2030)イメージ図

グローバルでは気候変動問題の深刻化、また、新興国を中心に人口増加・都市化の急速な進展による衛生環境の悪化や、エネルギー需要の増加などが懸念されます。一方、国内においては人口減少・高齢化による内需の縮小、人材・担い手不足や財政の逼迫、インフラの老朽化などが懸念されており、将来に向けて持続可能な社会をいかに実現していくかが重要な課題です。このような中長期のトレンド・社会課題を踏まえ、当社グループは中長期の経営の指針として「長期ビジョン(Vision2030)」を策定しております。

当社グループは本ビジョンの下、事業活動を通じてお客様や社会の課題を解決することでESGに関する重要課題に取り組み持続的な成長を目指す、ESG経営を推進します。このESG経営の核となる事業活動の展開に際しては、当社グループの強みであるエネルギーの活用や環境保全に関する技術・ノウハウと、長期にわたるアフターサービス等を通じて培われたお客様との信頼関係を基に、「お客様の良きパートナー」となり、不屈の発明家精神を継承した当社グループの「イノベーション」によって生み出された有益な技術・サービスを通じて、再生可能エネルギーの活用と環境保全の分野を中心にお客様や社会の課題を解決いたします。この事業活動を通じてESGに関する重要課題に取り組み、お客様や社会とともに持続的に成長することで、2030年に経常利益200億円を目指してまいります。

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事業ポートフォリオ

当社グループの事業ポートフォリオ戦略としては、ストック型ビジネスを「成長事業」と位置づけ、グループを牽引するドライバーの役割を担います。また、ストック型ビジネスの前提となるEPC事業はグループの「コア事業」と位置づけ、リーディングカンパニーとしてのポジションの維持・拡大を図ります。環境・エネルギー(海外)事業は、中長期的にグループ事業の柱の一つへと育成する「将来事業」と位置づけています。また、民生熱エネルギー事業および設備・システム事業は、引き続き着実に収益を拡大していく「継続事業」と位置づけています。

「Vision2030」売上高の成長イメージ

事業戦略

環境・エネルギー(国内)事業

一般廃棄物処理プラントでは老朽化にともなう更新・延命化需要、下水処理では汚泥焼却プラントの更新における省エネ・創エネ型への転換需要、また、民間事業者向けでは中小型バイオマス発電プラントや非化石燃料への燃料転換などの需要が存在しており、当面は引き続き堅調に推移するものと見込んでいます。加えて、アフターサービスの分野においても、各製品の今後の需要拡大が期待されます。

事業環境・戦略
一般廃棄物処理プラント
市場環境
  • 老朽化に伴う更新・延命化需要の継続
  • 脱炭素技術に対するニーズの高まり
  • O&M契約の増加、民間企業への委託事業のさらなる進展
強み
  • 燃焼、熱回収、排ガス処理のコア技術をはじめ60年以上にわたる技術・ノウハウの蓄積
  • 国内トップクラスの納入実績
事業戦略
  • 年3件以上の更新案件の受注と、基幹改良案件への確実な対応をめざす
  • CO2の分離回収、有効利用など脱炭素技術の研究開発や、プラント自動運転など製品・サービスのデジタル化により、競争力の強化を図る
エネルギープラント
市場環境
  • 国内燃料(未利用材など)を中心とした中小型バイオマス発電の需要が継続
  • 特に製紙・製材業界において既存プラントの更新需要(燃料転換)や中小型規模の発電所新設需要(FIT/FIP、Non-FIT)が期待
  • 納入プラント増加に伴うメンテナンス需要の拡大
強み
  • 燃焼、熱回収のコア技術をはじめ80年以上にわたる技術・ノウハウの蓄積
  • 国内トップクラスの納入実績
事業戦略
  • 中小型(2~10MW)バイオマス発電プラントのEPC案件や、燃料転換など自家消費用のバイオマスプラント、産業廃棄物処理プラントの更新・増設案件の継続的な受注の獲得に努める
  • メンテナンスやソリューション提案の推進によりアフターサービスを着実に拡大する
水処理プラント
市場環境
  • 下水処理施設の老朽化に伴う更新・延命化需要の増大
  • 省エネ・創エネによる下水処理における低炭素化ニーズの高まり
  • プラント建設と運営・メンテナンスを含めた包括発注が増加傾向
強み
  • 各種水処理・汚泥処理における60年以上にわたる技術・ノウハウの蓄積
  • 独自の燃焼方式による省エネ・創エネ型下水汚泥焼却システムの技術的優位性
  • 納入実績の豊富な砂ろ過設備
事業戦略
  • 環境性能が高く、顧客ニーズに合致する主力製品(階段炉下水汚泥焼却発電システム、砂ろ過装置)を軸に、継続的な受注の獲得に注力
  • 定期整備のや中小改修工事提案等によりアフターサービス事業の拡大を図る
新電力事業
市場環境
  • 脱炭素化に向けや再エネ・CO2フリー電力ニーズの増加
  • 電力料金の安定化に資する電力の地産地消へのニーズの拡大
強み
  • 廃棄物発電やバイオマス発電を中心とした再エネ・非化石電源の取り扱いノウハウの蓄積、電力の安定調達が可能
  • 電力の地産地消事業や環境価値の取り扱いを通じたソリューション提案と実行能力
  • 自己託送代行サービスなど、需給管理を通じた各種サービスの提供
事業戦略
  • 電源周辺地域や環境意識の高い顧客への電力供給を推進
  • 顧客基盤の拡大に向けて需給管理サービスや環境価値取引など関連サービスのラインナップ拡充を推進
実績

2025年3月期について、受注高は、一般廃棄物処理プラントのDBO事業2件・基幹改良工事1件、エネルギープラント4件、下水処理場向けの汚泥焼却施設1件などを受注し、前期に比べて大幅に増加しました。売上高は、主にEPC事業における案件構成の変化により減収となったものの、営業利益は、アフターサービスの増加や、2024年3月期第2四半期に計上したごみ処理プラントのO&Mにおける対策費用の影響解消により増益となりました。

21/03期~25/03期受注高グラフ
21/03期~25/03期受注高グラフ
21/03期~25/03期売上高グラフ
21/03期~25/03期営業利益/利益率グラフ

環境・エネルギー(海外)事業

東南アジア諸国で高まりつつあるバイオマス発電プラントや、都市化を背景とする廃棄物処理施設への需要に対して、当社では、現地法人を置くタイと台湾を中心に、プラントの建設とメンテナンスサービスを提供しています。

事業環境・戦略
市場環境
  • タイをはじめとする東南アジア諸国において、再生可能エネルギー推進政策を背景とする廃棄物発電や燃料転換などのバイオマス発電の需要拡大
  • 市場におけるインド・中国メーカーとの厳しい競争環境の継続
  • 台湾において、廃棄物発電プラントの老朽化にともなう更新・長寿命化のニーズが拡大
  • 台湾やベトナムにおいて、製造工場内で発生する産業廃棄物を自社工場内で処理するプラントのニーズが増加
強み
  • 多数の納入実績に基づく、高性能・高品質な技術・ノウハウと顧客からの信頼
事業戦略
  • タイと台湾の現地法人との連携や、現地企業とのパートナーシップの拡充を図り、東南アジア・台湾における受注拡大を目指す
  • コストダウン・工期短縮に加えて、安定稼働・高効率化技術など性能・品質面での差別化を図り、年間1~2件以上の新設受注を継続することで、安定的な黒字化・成長を目指す
実績

2025年3月期について、受注高は、新設プラントの受注はなかった一方でメンテナンスの需要が堅調に推移し、前期から微増となりました。売上高・営業利益は、受注済みのプラント新設案件が進捗したことなどにより、大幅な増収増益となりました。なお、営業利益のうち約3億円は、海外子会社との取引高消去にともなう為替換算差額によるものであり、同額を営業外費用の為替差損として調整しています。

21/03期~25/03期売上高グラフ
21/03期~25/03期受注高グラフ
21/03期~25/03期営業利益/利益率グラフ

民生熱エネルギー事業

グループ会社の株式会社日本サーモエナーにて、汎用ボイラや温水発生機など各種熱源装置の製造、販売・メンテナンスを行っています。主な納入先は、各業種の生産工場をはじめ、ホテル、病院、商業施設などです。

事業環境・戦略
市場環境
  • 成熟した国内市場における更新需要の継続
  • 脱炭素化・低炭素化に向け、さらなる省エネ・高効率製品や非化石燃料を使用した熱源装置(水素やバイオマス、電気熱源など)需要の増加
  • 新興国におけるエネルギー 需要、省エネ製品需要の拡大
強み
  • 真空式温水発生機における高いシェア率
  • 豊富な製品を組み合わせた総合的なシステム提案力
事業戦略
  • シナジーのさらなる発揮を目的として、2026年4月1日をもって、日本サーモエナーとIHI汎用ボイラを合併。国内汎用ボイラ市場で高いシェアを持つ両社の製品ラインアップや技術力を融合し、スケールメリットを創出するとともに、より付加価値の高い製品・サービスの供給体制を確立することを目指す
実績

2025年3月期について、受注高は、市場の緩やかな回復傾向が継続したことにより前期比で増加しました。売上高・営業利益についても、受注の増加や、受注済みの案件が進捗したことにより、増収増益となりました。本事業におけるM&Aとしては、高い技術力を持つIHI汎用ボイラの株式取得をタクマが実施。また、農畜産業の副産物を燃料とする小型バイオマスボイラを取り扱う株式会社第一産機の株式取得を日本サーモエナーが実施しました。

21/03期~25/03期売上高グラフ
21/03期~25/03期受注高グラフ
21/03期~25/03期営業利益/利益率グラフ

設備・システム事業

グループ会社の株式会社サンプラントにて空調・給排水衛生・消火設備など、建築設備の設計・施工を行うほか、株式会社ダン・タクマにて半導体・電子デバイス製造プロセスに求められる高度にクリーンな周辺環境を創造するクリーン機器・設備の供給とサービスを行っています。

事業環境・戦略
建築設備事業 半導体産業用設備事業
市場環境
  • 都市圏の再開発や医療・福祉施設の新設・更新の更新・改修需要
  • 足元ではAIやデータセンターの領域が活況である一方で、メモリおよび車載向け半導体の市況は停滞
  • 中長期的には、デジタル化のさらなる進展により、市場全体が拡大基調
強み
  • 専門性の高い公共施設などの豊富な施工実績
  • 半導体主製造装置の周辺を整える必須要素の商品群で、お客様に寄り添いお客様目線で現実的な課題解決の助勢を実現。共同研究による大学との共同特許の取得
事業戦略
  • 人材の確保・育成により営業力・施工能力のさらなる強化を図り、規模の維持・拡大を目指す
  • AIの活用進展やデータセンターのさらなる普及による需要拡大が見込まれる状況下において、製造プロセスに必要な高度にクリーンな環境を創造・維持する製品の開発や提供を進め、持続可能な成長を図る
実績

2025年3月期について、受注高は、主に建築設備事業において需要が堅調に推移したことなどを背景として、前期比で増加しました。また、売上高・営業利益は、受注済み案件が進捗したことに加えて、2024年3月期に計上した建築設備事業の一部案件における追加費用の影響が剥落したことなどにより、大幅な増収増益となりました。

21/03期~25/03期売上高グラフ
21/03期~25/03期受注高グラフ
21/03期~25/03期営業利益/利益率グラフ

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