(要約)
バイオマスの高効率エネルギー転換を目的に、ガス化技術の開発を行ってきた。本システムはガス化方式として常圧部分燃焼ガス化方式を採用し、空気にてガス化を行い、炉形式としては燃料適用範囲が広く、混合性、温度制御性に優れた循環流動層炉を採用した。ガス化炉後段には高温での除塵を目的とした独自開発のセラミックフィルタ及び触媒によるタールの分解設備を設けた。
2001年に開発に着手、2002年にはパイロットプラントを建設し、木材チップのガス化試験により循環流動層ガス化炉、高温集塵設備、タール分解設備などの要素技術の適正化を行い、システムを確立した。
(要約)
下水処理施設では高度処理の導入が進められているが、従来の技術では施設の大幅な拡張が必要となるだけでなく、窒素除去率に限界があるため、将来的な流域別下水道整備総合計画目標値への対応が十分でない。
本研究では、既存設備からの再構築が容易で建設費が安価であることと、目標水質に応じて処理水質をコントロールできるシステムの開発を目的として、実施設として稼動している上向流移床型砂ろ過設備に若干の改良を加えて、窒素除去運転を行った。実証試験は実施設(40,000m3/日・4池)のうち、1池(10,000m3/日)で行った。
約1年半の運転結果より、ろ過速度200~450m/日の条件で、年間を通じて処理水T-N濃度5mg/L以下(NO3-N濃度2~3mg/L)とすることができ、季節変動、水量の変動に対しても安定した除去性能を維持できることを確認した。また、メタノール添加量を調節することで、処理水T-N濃度を任意の値に制御することも可能であった。さらに、これらの研究成果をもとに、設計手法を確立することができた。
なお、本研究は、(財)愛知水と緑の公社と矢作川浄化センターにて行った共同研究(2006~2007年度)の成果である。
(要約)
建設系廃棄物中の木くずはバイオマスとして、カーボンニュートラルなエネルギー源の1つと考えられている。2008年より京都議定書の第1約束期間が開始となり、今後益々、新エネルギーとしての廃棄物発電が注目される。
このような中、千葉県白井市にある株式会社フジコー殿(以下、フジコー殿)に納入した産業廃棄物処理3号炉(以下、3号炉)は建設廃材としてマテリアルリサイクル出来ない木くずを主体として燃焼させる1,800kWのボイラ発電設備を備えている。本プラントは燃焼室をボイラ水管で構成した単胴式縦型ボイラを採用することで、空気比の低減とプラントの省スペースを図った。ここでは、本プラントの概要および運転結果を報告する。
(要約)
廃棄物の焼却残渣をスラグ化するためのプラズマ溶融炉を安定連続運転するために、炉底に堆積する溶融メタルのレベルを定期的に測定し、適切なタイミングで溶融メタルを抜き出している。プラズマ溶融炉のメタルレベル測定には消耗型のプローブを使用したレベル測定装置を用いているが、溶融炉廻りの配置が繁雑になると共に、プローブの取付に手間がかかり、またランニングコストの増加につながっている。
そこで、主電極(黒鉛製)の先端位置と電極先端より噴射している窒素の背圧の相関を利用したメタルレベル測定システムを考案し、実機試験を行ない、本システムを実機に適用可能であると判断した。
(要約)
下水汚泥の焼却処理においては、主に気泡式流動焼却炉が採用されているが、低消費電力で環境性に優れ、省スペースで、し渣との混焼率が高い焼却炉として循環式流動焼却炉の採用実績が近年増加している。当社は2007年9月に札幌市東部スラッジセンターに脱水ケーキ直接投入方式においては国内最大規模となる150ton/日の循環式流動焼却炉を納入し、引渡しを完了した。その後設備は性能を満足した上で順調に稼動し、現在に至っている。
(要約)
2000年4月に完全施行された「容器包装の分別収集および再商品化の促進等に関する法律(容器包装リサイクル法)」に即応した施設で、2005年度に埼玉県狭山市殿より受注し、2007年6月29日に竣工した。
リサイクルプラザ工場棟の施設規模は43ton/5hであり、粗大ごみ処理系列と不燃ごみ処理系列及び資源ごみ(びん・缶類)処理系列及び集じん系列の4系列で構成されている。
手選別ラインは、不燃ごみ中の危険物、破砕不適物及び不燃ごみ中に混入している容器包装プラスチック類を選別除去、資源ごみからは異物及びカレット類を選別回収するもので、減容・圧縮梱包が可能なように、各々専用の機器が設置されている。
本リサイクルプラザについて、施設概要および運転結果を報告する。