(要約)
近年、産業界の省エネルギ化・省略化が要求されるなか、産業用ボイラも高効率化および自動化が図られてきた。制御装置の発達にともない、特に、燃焼制御、ドラム水位制御、炉内圧力制御、蒸気温度制御等の定値制御の自動化は完成の域に達したとも言える。今後、ボイラ制御の進む方向は、起動・停止に至る一連の操作を自動化することであり、そうすることが、最近の産業界に求められている省力化に、より一層寄与するものと考える。
当社は創立以来、培ってきたボイラの技術をもとに、ボイラの定値制御と起動・停止操作の自動化を組合わせた完全自動発停ボイラをいち早く開発した。
ここに完全自動発停ボイラの技術変遷、起動から停止に至るまでの自動化の内容および今後の課題について紹介する。
(要約)
蒸気を必要とする多くの企業において、省力化の一環として取り扱いの簡便な小型貫流ボイラを採用するケースがここ10年来増加してきた。必要蒸気量が20ton/hrから30ton/hr程度以下であり、必要蒸気圧力が10kg/cm2未満であれば、特殊な場合を除き小型貫流ボイラを複数台設置することによりまかなわれている。小型貫流ボイラが採用される主たる目的は、前述したとおり省力化にあるため、同時にボイラ室内の付帯設備を含めた完全自動化も合わせて要求される。またメンテナンスにおいても一次対応を含め、全てメーカ側に委託される場合が多くなってきた。これらの動向に対応すべく開発された、小型貫流ボイラの管理システムの概要を紹介する。
(要約)
本研究は、容易に入手できる原料を用いて、過酸化水素をオンサイトで、かつ簡便なシステムで製造する装置の開発を目的として、二つの方法について検討したものである。
一つは、水蒸気を高電圧・高周波で放電させ、OH、HO2を始めとした各種ラジカルなどの中間物を経て、過酸化水素を生成する方法である。得られた過酸化水素濃度は、約300ppm、電力原単位は800kWh/kg H2O2と不満足な結果となった。強い電子エネルギーを発生する放電装置が開発できれば、改善された結果が期待されよう。
もう一つは、酸素の電解還元による方法である。電解液の種類と流量、隔膜の種類、電流効率などの影響を検討した。得られた過酸化水素濃度は、1%NaOHで1パスあたり3,000ppm、電力原単位は12kWh/kg H2O2、水道水でも25kWh/H2O2という予期以上の結果であった。
(要約)
3種の促進酸化プロセス(オゾン/過酸化水素、オゾン/真空紫外線および真空紫外線単独処理)およびオゾン処理を3種の有機リン酸トリエステルの水溶液に適用し、オゾン濃度、ターゲット濃度、および硝酸イオン濃度の影響を検討し各プロセスの特性の把握を試みた。促進酸化プロセスはオゾン処理に比して圧倒的に有効で、初期ターゲット濃度1mg/L、オゾン注入量0.62mg/L/minの場合にはオゾン/真空紫外線処理が最も有効であった。初期ターゲット物質濃度の増加にともない処理効率は各処理で低下した。特にオゾン/真空紫外線処理で低下が著しく、20mg/Lの場合はオゾン/過酸化水素処理の処理効率と同程度であった。また緩衝液中の実験結果に反して廃棄物最終処分場浸出水処理水中における実験では、オゾン/過酸化水素処理が最も有効であった。この原因は硝酸イオン濃度10mg/L以上で真空紫外線の透過自体が著しく妨害されるためであることを確認した。
(要約)
流動層燃焼炉は、低級燃料に対して評価の高い燃焼技術であるが、都市ごみの焼却ではほとんど用いられていない。現在、North Carolinaで建設中の新プロジェクトは都市ごみから再生可能なものを回収し、エネルギーを生成する経済的な総合資源化設備であり、次世代へのステップと考えている。