(要約)
タクマビルは、大阪市内5ヶ所に分散していた本社の各部機能と関連会社を尼崎に統合し、関西地区の業務拠点の集約化と、グループのシナジー効果の向上を目的に計画され、1994年12月工事着手、1995年12月竣工した。
設計に際し21世紀に向けたタクマの企業理念である『技術を大切に、人を大切に、地球を大切に』を、計画する上でのキーワードとして定め、企業理念ならびに企業イメージを創出するようなランドスケープと建物外観の実現を目指した。また、周辺地域のオアシスとして地域社会に貢献することを期待している。
(要約)
ボイラは、その発明以来、各時代の顧客の要望やエネルギー需給の動向にしたがって、改良開発が加えられ変遷をしてきた。
特に、最近の10数年間においては、国内の各企業で、コストダウンと省人省力化が急激に推進されるとともに、環境保全のため、大気汚染防止の強化、エネルギーの有効利用が強力に推進されるに伴って、産業用の中小型ボイラが大きく変遷してきている。
本稿は、この変遷の現状と将来の動向について、考察をおこなったものである。
(要約)
天然ガス(都市ガス)を燃焼ゾーンに吹き込んで窒素酸化物(NOx)を抑制するとともに、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)等の未燃ガスを完全燃焼させるリバーニングは特別な装置を必要としない省エネルギー型の排ガス処理法である。
タクマはリバーニング技術のごみ焼却炉への適用を図るためアメリカのガス研究機関であるIGT(Institute of Gas Technology)らと共同で、基礎研究、パイロットテストを経てアメリカのOlmsted焼却炉で実証テストを行い、良好な結果を得た。この結果を受け1995年東京ガス(株)、東邦ガス(株)と共同で国内の実炉で実証テストを行った。その結果、NOxとCOを同時に50%低減するとともに、ダイオキシンについても大幅に低減できるという実用化が可能なレベルの成果を得た。
(要約)
従来、都市ごみ焼却炉の廃熱ボイラ蒸気温度は、過熱器管材の高温腐食問題により300℃以下におさえられ、発電効率も15%未満であった。しかしながら未利用エネルギーの有効活用の観点からボイラの高温高圧化による発電効率の向上が望まれており、昨今、埼玉県東部清掃組合で1995年に建設された36atg×380℃をかわきりに40atg×400℃クラスのプラントの建設および計画が相次いでいる。
本研究は、廃棄物研究財団主催の『ウェイストイノベーション21Cプロジェクト-焼却処理施設におけるエネルギ-転換推進研究』(平成3年より3か年事業)の一環として行ったものであり、実働中の都市ごみ焼却炉中に低合金鋼、ステンレス鋼、ニッケル基超合金等の耐食性合金元素を含んだ候補材で製作した空冷プローブを、その管壁温度を550℃および400℃に設定して約1年間暴露し、高温腐食挙動の評価ならびに損傷解析を行った。また、得られた結果をもとに、腐食挙動に影響する主要因および将来的な課題について考察した。
(要約)
脱臭技術の分野では、基本的にその処理性能の優秀性や安定性を前提として、省エネルギー化・省力化が大きなポイントとなる。このような観点から、生物学的処理に期待が寄せられており、種々の研究を経て生物脱臭法の技術が実用化されてきた。
本報告は、生物脱臭法のなかでも、最も効率が高い充填塔式の生物脱臭法について、これまでの基礎研究ならびに、下水処理場における実機の運転データを中心に、その基本特性と処理性能に関しまとめたものである。
悪臭防止法が強化され、住環境の整備が重要視される現代社会の風潮の中で、生物脱臭法は広い範囲の臭気対策に充分寄与するものと考える。