CONTACT
TOP
技術情報 TECHNOLOGY

技術情報TECHNOLOGY

タクマ技報 VOL.5 NO.2(1997年12月発行)

表紙写真:南極昭和基地の上空に出るオーロラ
タクマ技報 VOL.5 NO.2(1997年12月発行)

巻頭論説

廃棄物処理に求めるもの

解説

ドイツの有害産業廃棄物処理事情
内海 孝
(プラント計画本部 環境技術第1部)

(要約)

ドイツでは、公共関与による集合型大規模産業廃棄物処理センターが数多く建設されている。種々の処理施設が1ヶ所にまとめられ、レベルの高い処理、効率的な運営が行われている。当社が、液状廃棄物処理と特殊有害廃棄物焼却処理について技術提携を行っているZVSMMもそのような処理センターの代表的施設の一つである。ZVSMMの施設例をもとに、ドイツの産廃処理の現状を紹介する。

ガスタービン テンペストについて
小森 豊
(機械技術部1課)

(要約)

本書は、EGT社新機種ガスタービン、テンペストのエンジン・コアについて、同社既存の機種との比較として紹介するものである。同時にタービン部、空気圧縮機部、燃焼器部の設計詳細、および開発プログラムにおける設計検証についても述べられている。

吸収冷温水機について
二宮 佳夫
(設備機械本部冷熱技術部)

(要約)

吸収冷温水機の作動原理、サイクル、各部の圧力、温度、濃度の概略値、構成機器の一般的な構造を説明している。作動原理では圧縮式冷凍機との対比および吸収冷凍機の基本的な作動原理を、サイクルでは、シリーズフローとパラレルフロー、暖房サイクルについて説明している。また各構成機器における伝熱の形態についても述べている。

報告

溶融スラグの有効利用技術
芝野 伸二・西垣 正秀
(技術開発部)

(要約)

都市ごみ焼却残渣を溶融して得られるスラグの有効利用技術の開発は、資源循環型社会を構築する上で重要である。現在の有効利用技術は、路盤材やアスファルト混合物の骨材として、無加工で用いる方法と加工をしてコンクリ-ト二次製品やレンガおよびタイル等に利用する方法が検討されている。弊社においても、既に溶融炉を納入している実績より、スラグの有効利用についても各種の実験を行っている。

本研究では、スラグの安全性と物理化学的特性を調査した後、無加工で利用できる用途の検討とスラグを原料として透水性ブロック、舗石レンガおよびタイルの製造実験を行い、二次加工品としての用途の検討を行った。その結果、スラグはその性状より、無加工では細骨材の代替として下層路盤材やコンクリート二次製品原料としての用途が有望であることが示された。

二次加工品は、用途によりスラグの分級・粉砕および磁選が必要であるが、透水性ブロックでは5mm以下のスラグを磁選して使用すれば、スラグ90%以上のブロックを製造でき、舗石レンガはスラグを1mm以下に粉砕して磁選すれば、実際の製造ラインでスラグを20%含有したレンガを製造することができた。また、タイルへはスラグを微粉砕し粘土と配合してローラハースキルンで焼成することにより、スラグを最大で60%含有した磁気質の床タイルが製造できることを確認した。

ステップ流入式嫌気-好気活性汚泥法の概要と処理特性
春木 裕人*・奥田 正彦*・池 道彦**・藤田 正憲**
(*プラント計画本部 水処理技術部 第1課、**大阪大学 工学部 環境工学科)

(要約)

湖沼や内湾などの閉鎖性水域での、富栄養化の防止には、各水域への栄養塩の流入を削減することが必要となる。特に、窒素・リンの大きな排出源である下水処理場においては、処理レベルの向上が求められている。今回開発を進めてきた「ステップ流入式嫌気-好気活性汚泥法」は、反応タンク内の嫌気と好気のゾーン分けと下水をステップ流入させることにより、従来の標準活性汚泥法と同等の滞留時間で、安定した窒素の除去性能を発揮可能な、新しい下水処理プロセスである。本報告は、下水処理場で実施した、本法のパイロットプラント実験で得られた運転データを中心に、その概要と処理特性に関しまとめたものである。本法は、大都市などの敷地条件の厳しい地域における、既存の処理施設の機能改善を中心に、下水処理場の窒素除去対策として充分寄与するものと考える。

南極昭和基地における廃棄物処理の現状と今後
野田 幸宏
(プラント計画本部 環境設計第1部 第1課
(第37次日本南極地域観測隊越冬隊員 環境保全担当))

(要約)

世界的に南極での地球環境変動の観測が注目されているなかで、観測のために越冬生活をする上で排出される廃棄物が問題になっている。観測基地周辺での環境破壊を防止するために、南極地域での環境保護に関する国際規定、制定が現在進んでいる。日本の南極観測が始まって40年、数多くの成果を上げて来た日本の観測隊だがここ数年の南極地域における廃棄物処理については国際社会から遅れている。

1995年11月から1997年3月まで第37次日本南極地域観測隊に参加し、昭和基地での越冬生活から排出される廃棄物の発生量、処理方法など現状の極地における廃棄物処理の現状を紹介する。

学会報告

動力エネルギー国際会議東京大会(International Conference on Power Engineering-97 Tokyo)
Japanese Flame Days 97に参加して
第2回低温プラズマ応用国際会議に参加して

新製品紹介

タクマプラズマ脱臭装置
名古屋市大江破砕工場
タクマごみ固形燃料化システム
蒸発量200T/H スプレッダーストーカー燃焼式石炭焚ボイラ

CONTACT

お問い合わせ