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タクマ技報 VOL.3 NO.1(1995年06月発行)

表紙写真:奈良県浄化センター
タクマ技報 VOL.3 NO.1(1995年06月発行)

巻頭論説

研究開発の温故知新 -環境からの視点-

特集

表面溶融炉の技術変遷と課題
西垣 正秀
(技術開発本部 技術開発部)

(要約)

近年の廃棄物事情より、都市ごみの溶融固化技術の開発が活発に行われている。これらの形式には、表面溶融方式、旋回溶融方式、コークスベッド方式等の燃料による溶融方式とプラズマ方式、電気抵抗式等の電気を使用する溶融方式とに大別できる。当社では、1977年より焼却灰の表面溶融炉の開発を行っており、これまでに6プラントの納入実績を持ち、運転が行われているが、より溶融原単位(灰1t当たりを溶融する燃料使用量)の良い炉の開発や大型化が望まれていた。そこで、これらを目的として、1993年3月に新型の表面溶融炉を播磨工場実験センターに設置し、各種実験やバーナの開発を行い、これまでの溶融原単位を大幅に改善することができた。

また、焼却灰とばいじん、不燃物と混合したものを被溶融物とし、溶融実験を行いその特性を確認した。

ここでは以上の溶融実験のうち、焼却灰の溶融実験、混合灰(ばいじん+焼却灰、不燃物+焼却灰)の溶融実験結果を報告する。

総説

コールドプラズマによる排ガス処理法
木藤 栄寛
(中央研究所)

(要約)

コールドプラズマは、気体中でのパルス放電等によって作り出すことができ、これによって生じたラジカルは、化学反応を引きおこす活性が高いため、低温度でも、ガス中の成分の分解、酸化還元反応を行わせることができる。コールドプラズマによる排ガス脱硝法として、最近、各所で行われた研究結果をまとめて紹介する。

化学反応シュミレーションによれば、脱硝反応生成物は、反応時間経過とともに変化するため、最適の処理時間が存在する。パルス形成法としては、ロータリーギャップ法を採用している例が多く、実験に使用されたガスは、微粉炭ボイラ、都市ごみ焼却炉、ディゼルエンジン等の排ガスであり、脱硝反応には、多くの因子が影響をおよぼすことが示されている。発電量の5%を排ガス処理の電力に使用したと仮定すると、NOx初期濃度250ppmの時、NOx除去量は、150ppmとなる。

報告

表面溶融炉の開発・改善
柴田 清・西垣 正秀
(技術開発本部 技術開発部)

(要約)

近年の廃棄物事情より、都市ごみの溶融固化技術の開発が活発に行われている。これらの形式には、表面溶融方式、旋回溶融方式、コークスベッド方式等の燃料による溶融方式とプラズマ方式、電気抵抗式等の電気を使用する溶融方式とに大別できる。当社では、1977年より焼却灰の表面溶融炉の開発を行っており、これまでに6プラントの納入実績を持ち、運転が行われているが、より溶融原単位(灰1t当たりを溶融する燃料使用量)の良い炉の開発や大型化が望まれていた。そこで、これらを目的として、1993年3月に新型の表面溶融炉を播磨工場実験センターに設置し、各種実験やバーナの開発を行い、これまでの溶融原単位を大幅に改善することができた。

また、焼却灰とばいじん、不燃物と混合したものを被溶融物とし、溶融実験を行いその特性を確認した。

ここでは以上の溶融実験のうち、焼却灰の溶融実験、混合灰(ばいじん+焼却灰、不燃物+焼却灰)の溶融実験結果を報告する。

廃棄物の固形燃料(RDF)燃焼ボイラの開発と運転実績
片岡 静夫*・井川 清光**・向井 圭司***
(*技術開発部、**環境技術1部、***機械技術部)

(要約)

廃棄物の燃料化が注目されている。RDFを製造し、重油なみの操作性、燃焼性、低公害性を有するボイラを開発するために、流動層テストボイラを使用して試験を実施し、良好な結果を得た。これらの試験結果に基づいて設計された、蒸発量38t/hのRDF専焼流動層ボイラは高効率の性能と良好な燃焼特性を達成し、1991年6月から、重油燃焼ボイラの代替として運転されている。現在RDF燃焼ボイラは3基の実績がある。本報では固形化と燃焼の基礎試験、実缶試験、運転実績について報告する。

微生物固定化法の開発 [第2報 担体法]
藤田 雅人
(水処理技術部 第1課)

(要約)

好気性ろ床方式として各種の担体を用いた結果、活性炭よりも大きなポアサイズを有する骨炭が色度およびCODの吸着性能にすぐれ、活性炭よりも長い期間吸着能を保持していた。逆洗による磨耗により新表面が露出し、吸着機能が回復した可能性も否定できないが、実験期間中に破過に達することはなく、生物再生の可能性を示唆する結果が得られた。

生物処理水、特にし尿のそれには腐植酸に類似の微生物の代謝産物が含まれており、塩素処理を施すことによってトリハロメタンになる。水道水源の河川や湖沼にし尿の生物処理水を放流する際には、消毒方式の見直しとともに、代謝産物を除去することも重要である。また、その他の難分解性の汚濁・有害物質の除去にも応用できることから、今後とも物質に適した担体の選定を含めた開発が必要である。

研究報告

欧州における短波長パルス放電の研究状況報告

学会報告

火力原子力発電大会に参加して
IEA-CLM WORKSHOP '94
第14回ダイオキシン国際会議に出席して

新製品紹介

融雪システム
サントリー家庭用浄水器『サンクリア』

特許・実用新案紹介

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